カルシア安定化ジルコニア
純粋なジルコニアの場合、1000℃で単斜晶(ティッシュボックスのように全て長方形を組み合わせた箱形の結晶)から正方晶(長方形と正方形を組み合わせた箱形の結晶)に相転移を起こします。このため一般的にはCaO(酸化カルシウム)等を混ぜます(これらを安定化材と呼びます)。これらの安定化材が結晶に十分な量溶け込むと、ジルコニアは液体になるまで転移を起こすことがなくなります。これを「安定化」といい、カルシア(CaO)で安定化した物をカルシア安定化ジルコニアと呼びます。
用途
●高温焼成炉内部材(炉芯管、炉内保護材、構築材)
●高融点金属熱処理用部材(ニッケル、タングステン、タングステンカーバイド、タンタル)
●石英溶解用炉材
特性例
製品名 | カルシア安定化ジルコニア | |
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化学成分(wt%) | ZrO2(+HfO2) | 94-97 |
SiO2 | ≤0.45 | |
Fe₂O₃ | ≤0.10 | |
TiO2 | ≤0.30 | |
Al₂O₃ | ≤0.50 | |
CaO | 3.6-4.2 |
規格 | 粒度分布 | ||||||
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+380μm~ | +212μm~ | +150μm~ | +75μm~ | +62μm~ | +53μm~ | +45μm | |
CSZ40 | ≤5 | ≥70 | |||||
CSZ100 | ≤5 | ≥90 | |||||
CSZ200 | ≤5 | ≤10 | ≤15 | ≤30 | |||
CSZ325 | 0(D50=9~13μm) |